朝ドラ「ブギウギ」で、柳葉敏郎さん演じる鈴子の父「花田梅吉」。
そんな梅吉のモデルになったのは、実在する人物で、笠置シヅ子の父・亀井音吉さんです。
そこで今回は、スズ子の父のモデルになった亀井音吉さんについての史実を詳しく深掘りしていきます!
【ブギウギ】スズ子の父・花田梅吉(柳葉敏郎)の役どころ
朝ドラ「ブギウギ」に登場するヒロイン鈴子の父。
柳葉敏郎さん演じる「花田梅吉(はなだうめきち」です!
【#ブギウギ 登場人物紹介💃】
— 朝ドラ「ブギウギ」公式 (@asadora_bk_nhk) September 2, 2023
花田梅吉:柳葉敏郎
香川生まれ。大阪の下町・福島で銭湯を営み、個性豊かな常連客たちの社交の場を作っている。映画と芝居とお酒とおいしいものが大好きな道楽者。情にもろい性格で、鈴子の夢を応援する。#梅吉さん pic.twitter.com/7yDUwguWDu
香川生まれの梅吉。
大阪の下町・福島で銭湯を開き、個性たっぷりの常連たちの憩いの場を提供しています。
しっかり者の妻・ツヤ(水川あさみ)に支えられながら、ともに「はな湯」を切り盛りしていますね。
情に熱く、お調子者で明るい性格が魅力的なキャラクター。
夢に向かって突き進むスズ子を応援してくれる大切な家族の1人です。
【ブギウギ】鈴子の父のモデルになったのは亀井音吉
そんなヒロイン鈴子の父・花田梅吉ですが、モデルになった人物がいます。
それが、笠置シヅ子の父である
亀井音吉(かめいおときち)さん
です。
そこで、亀井音吉さんとはどんな人物だったのか、詳しく掘り下げていきましょう!
香川から大阪へ
花田梅吉のモデル・亀井音吉さんは、香川県大川郡引田町出身。(現在:香川県東かがわ市)
妻となる「中島うめ」(花田ツヤのモデル)も同じ出身地です。
2人は結婚してから、大阪に移り住み、米・薪炭などの商売を始めました。
しかし、大正時代にたびたび起こった「米騒動」に嫌気がさした音吉は、商いを変えることを考えます。
米騒動とは、米の価格の暴騰によって発生する民衆の暴動のこと。
銭湯業に転職
娘のシヅ子が小学校へ入る頃、音吉はついに以前の商売を廃業しました。
そして、大阪市・十三で「銭湯」を開業したのです!
なぜ、音吉は「銭湯」に目をつけたのでしょうか?
当時、大阪の人口が急増し、風呂屋の需要が高まっていたそうなんです。
この銭湯ブームに目をつけた音吉は、思い切って風呂屋を始めたんですね。
これが、「ブギウギ」のモデルになった銭湯ということになります。
詳しくは、こちらの記事で紹介しています。
風呂屋を廃業
ただ、風呂屋は衛生管理が大変な上に、営業地域が細かく決められていました。
人口の変化とともに行政の指導を受けて、何度も引っ越しをしなければいけなかったんだとか。
そのため、風呂業もあまりうまくいかなかったそうです。
そして、息子の八郎(ドラマでは六郎)が、19歳の時に「散髪屋」を開いたため、音吉は風呂屋を廃業することにしました。
芸事が好きな遊び人
「ブギウギ」で描かれる花吉と同じく、音吉は、
- 芸能
- ギャンブル
- お酒
などが大好きな遊び人だったそうです。
ウメも音吉も芸事が大好きだっただったので、シヅ子の夢を心から応援してくれました。
しかし、たびたび妻のウメを困らせていたからか、シヅ子はあまり父の音吉について多くは語ってはいません。
妻と息子に先立たれる
シヅ子が東京で人気歌手になった後。
音吉は、1939年(昭和14年)に、妻・うめに先立たれてしまいます。
うめは、「胃がん」「心臓病」を患っていたのです・・・。
さらに、唯一残った家族である息子の八郎は、軍に入隊。
その後に始まった太平洋戦争で、八郎もベトナムで戦死してしまうのです。
このように家族を立て続けに亡くした音吉は、働く意欲も無くなってしまったそうです。
遊び人で明るい性格の音吉でしたが、さすがにショックで立ち直れなかったのでしょう。
そんな音吉を心配したシヅ子は、音吉を東京によび、一緒に住むことにしました。
故郷の香川に戻る
娘と2人暮らしていた音吉でしたが、さらなる悲劇が襲います。
「東京大空襲」で被災、シヅ子と一緒に住んでいた家が燃えてしまったのです。
幸いにも2人とも命は助かりました。
戦時中は芸能活動が制限されていたシヅ子は、当時、大切な恋人ができていました。
シヅ子はその恋人と一緒に暮らすことになり、音吉は故郷の香川県引田町に戻ることにしたのです。
シヅ子の凱旋コンサートを実現
戦後、シヅ子は「東京ブギウギ」が大ヒットし、スター歌手に駆け上がっていきます。
そんなシヅ子のことを音吉は「自慢の娘」だととても喜んでいたそうです。
そして、地元の仲間たちと一緒に「シヅ子を引田町に呼ぼう!」という公演企画を考えるのです。
当時、「笠置シヅ子」といえば人気スターで超多忙なスケジュールな上に、田舎の素人たちが考えた公演です。
しかし、故郷の人たちの熱意に心を動かされたシヅ子は、公演を引き受けます。
1949年(昭和24年)に開催された「笠置シヅ子引田公演」は、大勢の人が詰めかけて大混乱したんだとか。
そんなふるさと公演もなんとか無事成功。
シヅ子はその売り上げを全て故郷に寄付したそうです。
音吉は、大スターの「笠置シヅ子」を育てた父として、本当に誇らしかったでしょうね。
その後の音吉の情報はありませんが、そのまま故郷で暮らされ、晩年を終えたのだと思われます。
まとめ
今回は、朝ドラ「ブギウギ」の鈴子の父のモデルについてご紹介しました。
ドラマの「花田梅吉」のモデルは「亀井音吉」さんで、ドラマと同じく銭湯業をやっていました。
その後は、家族に先立たれるという悲しい晩年を送りますが、最後には娘の凱旋コンサートを実現させ、最高の思い出を作ったのではないかと思われます。
ドラマ「ブギウギ」でもこのエピソードが描かれるのか楽しみですね!
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