趣里さんが主演を務める朝ドラ「ブギウギ」。
スズ子の娘・愛子を標的にした脅迫事件が発生し、「3万円を用意しろ」と犯人から要求されてしまいます。
当時の「3万円」とは、現在の貨幣価値に直すといくらくらいなのでしょうか?
また、当時の笠置シヅ子さんの資産とも比べながら、この身代金の価値を解説していきます!
ブギウギで脅迫事件が発生!犯人の要求額は3万円
戦後のスター歌手・笠置シヅ子さんをモデルした朝ドラ「ブギウギ」。
昭和30年(1955年)、娘・愛子は8歳になり、世田谷での生活は5年が経とうとしていました。
そんな時、主人公・スズ子は”ある事件”の標的となってしまいます。
娘の命が惜しければ、3万円出せ
匿名で、3万円を要求する脅迫の手紙がスズ子の家に届きます。
その後、スズ子の自宅にも脅迫電話が入り、
男性の声で「あんたなら3万円くらい用意できるだろ!」とスズ子に迫ります。
当時は昭和30年(1955年)で、今から約70年前の設定です。
「娘の命=3万円」とは、現在の感覚でいうとちょっと少ない気がしますが・・・
「当時の3万円って、一体今のどのくらい?」と気になった人も多いはずです。
ブギウギの3万円の価値は現在のいくらくらい?
約70年前の「3万円」というと、現在のいくらくらいの価値なのか気になりますね。
当時は、庶民の1ヶ月の平均収入が「1万円」ほどの時代です。
実際に、1955年当時の公務員の初任給を見てみると、月8,000円〜13,000円ほどです。
つまり、ブギウギで要求された「3万円」とは、
一般庶民の3ヶ月分の収入
ということになります。
この「3ヶ月分の収入」を2024年現在の価値に換算すると、
約60万円
という計算になります。
そのため、ブギウギで、スズ子は犯人から「約60万円」を要求された感覚に近いことになります。
これは、戦後のスター歌手にとって、多いのか少ないのか・・・?
当時の笠置シヅ子さんの収入や資産については、次の章で詳しく解説していきます!
笠置シヅ子の収入・資産に対して3万円は少なすぎ?
1954年(昭和29年)、実際に笠置シヅ子さんの娘を標的にした脅迫・誘拐未遂事件が発生しています。
ブギウギでの身代金の要求額は「3万円」でした。
しかし、実際に、笠置シヅ子さんが犯人に要求されたのは「6万円」。
ドラマの金額の2倍だったそうです。
先ほどご紹介したように「3万円=現在の約60万円」だとすれば、笠置シヅ子さんが実際に要求されたのは「6万円=現在の約120万円」ということになります。
当時の笠置シヅ子さんにとって、「120万円」とはどのくらいの価値だったのでしょうか?
笠置シヅ子さんの全盛期の収入を見てみましょう。
1949年(昭和24年)頃の年収は、
約200万円(※当時の金額)
と発表されています。
当時、総理大臣の給料は、年収約48万円(月収4万円)。
なんと、笠置シヅ子さんは、総理大臣の約4倍の収入があったということです。
これを現在の価値にすると、いくらくらいなのでしょうか?
現在の総理大臣の年収は約4,000万円。
それを単純に4倍すると・・・
笠置シヅ子さんの全盛期の年収は
約1.6億円
ということになります!
さすが、ブギの女王だわん!
先ほどの脅迫事件について話を戻すと、年収1億円以上ある大スターに対して「120万円」の要求額というイメージなります。
大切な娘が標的にされた事件としては、金額がちょっと少ない気がしますよね。
ちなみに、笠置シヅ子さんを脅迫した犯人は、30歳の無職の男性。
「結婚前に無職になり、お金に困っていた」と動機を話していたそうです。
莫大なお金ではなく、結婚資金や当面の生活のための「120万円」というのが、切実さを物語っていますよね。
(ただ、この犯人は懲りずに翌年にも同じ事件を起こしているのですが・・・)
笠置シヅ子さんに、実際に起きた「脅迫・誘拐未遂事件」についてはこちらの記事でご紹介しています。
まとめ
今回は、朝ドラ「ブギウギ」で犯人が要求した「3万円の価値」について詳しく解説しました。
ざっと現在の価値に換算すると、「約60万円」というイメージに近いです。
また、実際に笠置シヅ子さんが要求されたのはその2倍の額なので、「約120万円」ということになります。
1億円以上稼いでいた大スターに対する要求額としては、びっくりするような金額ではありませんでした。
しかし、大切な娘の命を狙われた笠置シヅ子さんの心労は相当なものだったようです。
当時、笠置シヅ子さんが住んでいた世田谷の自宅については、こちらの記事でご紹介しています。
ブギウギ愛子のモデル(笠置シヅ子の娘)の現在については、こちらの記事でご紹介しています。
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